こんにちは。管理栄養士の濱田です。
078保育園では、様々な教育スタイルを取り入れ「子どもが主役」の保育を実践し、子どもたちの可能性を広げることを大切にしています。
そして、子どもたちの身体や心を作る食事(給食)も大切に考えています。
078保育園の給食にも実はこだわりがたくさんあります。
これまでなかなかご紹介する機会がありませんでしたので、食育コラムでご紹介していきたいと思います。
今回は「出汁の引き方」のお話です。

和食はもちろん離乳食にも欠かせないのが出汁(だし)。
素材の旨味を自然に引き出すことから、「出汁を引く」というようになりました。
(出汁を取るというと、何種類もの素材を長時間煮込んで旨味を絞り出すことになります。)
出汁には、主に昆布、鰹節、椎茸、煮干しが使われます。

給食の先生たちは、朝、真っ先に出汁を引きます。
かつおやいわしなどの魚の煮干しやふし、昆布などを使って一番大きな鍋で沸かします。
昆布はぐつぐつ煮込まず、旨味が出たところで引き上げます。
そして、鰹節や煮干しが何種類も入っただしパックを入れ、しっかり煮出します。
この出汁の引き方ひとつで、薄味でも美味しく食べられるかどうかが決まります。
出汁は、離乳食を作る時にも大活躍。
おひたしの時も少し出汁を足すことで、しょうゆの味だけでなく旨味を感じることができますよ。
お家では、丁寧に出汁を引く時間が取れないことがあるかもしれません。
忙しいときは顆粒だしが便利ですが、子どもたちには自然の味を知ってもらいたいですよね。
お休みの日に多めに出汁を引き、冷蔵庫で保管しながら平日に活用するのも良いでしょう。
また、少量でしたら、素材(昆布や干ししいたけ)に水を加えて一晩(約8時間)冷蔵庫に置くことで旨味が抽出された出汁が取れます。朝、加熱すれば、手早くお味噌汁を作ることもできますよ。

子どものうちに出汁の旨味がわかるようになれば、大人になっても薄味を美味しくいただく舌が育ちます。