教育事情2023 10月号~教育費は投資~

8月号で、上記タイトルについて、少しお話させていただきました。その1週間後に、WebニュースやSNSで、「海外の大学に進学する方が、生涯賃金は、1億円以上増える。」との内容が報道されました。現在(2022年度における調査結果では、日本社会における生涯賃金の平均は2億1568万円:前年比354万円のダウン)欧米では、現在年収1000万円は、アメリカシリコンバレーでは、ワーキングプアーにあたるとのことです。(シリコンバレーでは、30代システムエンジニアーの年収8000万円が標準とのこと。)

さて、このような状況下で、今の日本の大学に進学させる意味はあるのでしょうか。現実的に、ノーベル賞をはじめとする優秀な学術成果を発信しておられる方の殆どが海外の大学で活躍されておられます。海外の大学の授業料は、確かに高いですが、アメリカでは、保護者や本人の収入によって、授業料が異なることをご存じですか?それにプラスして、奨学金が当てられますので、やる気のある頑張り屋さんは非常にお得な額になる可能性が十分あります。また、教育に力を入れている台湾やフィリピンの様な国の大学費用は年間30万円ほどで、生活費も平均して月額5万円ほど(大学寮だと更に安くなります)。総額でも90万円(年間)で収まります。大学の教授陣も欧米の大学や大学院で学ばれた優秀な方が配置されているので、日本の大学となんら遜色のない状況であるところが増えてきています。

日本社会も教育改革が一般化され始めると、欧米並みの状況に転換されていくようになるとは思いますが、30年先の世界において、現在の様な国境思考はおそらくなくなっているように思います。(ボーダレス思考:ダイバシティ社会の完成)その様な状況で活躍できる「人」とは、どの様な人なのでしょうか。今、教育界はそこを真剣に見据えておかなければなりません。(高度AIが当たり前のように配備されたグローバル社会で活躍するための「スキル」や「コンピテンシー」の養成)

「競争」ではなく「協奏」が主となるコミュニティー的組織形成を率先して形成できる人間になるためには、どの様な教育を受けておく必要があるのでしょうか。一時しのぎの「受験対策学習」とは、全く性質が異なります。その人の「品格」と「創造性」が問われる世界になるのですから。

ここで、特に重要なのが「幼児教育」だといわれています。アメリカでは、幼児の脳の発達や教育についての研究が盛んになってきています。日本においても昔から「三つ子の魂百まで」という言葉や「お家が知れる」などと幼少期における過ごし方が、その人の生涯を決めると言っても過言ではないようです。  

ところで皆さんは、アメリカの「ミネルバ大学」をご存じですか? 今、世界の優秀な大学生が最も学びたいと思える大学として数年前に登場した大学です。この大学を知れば、未来の学びの姿が見えてくるかもしれません。次回は、「コミュケーション能力~会話と対話~」についてお話したいと思います。

株式会社078 CSO(事業戦略オフィサー)教育事業部長   片山豊

2023年4月開園予定 TicTac078保育園 園児募集 詳しくはこちら
PAGE TOP