教育事情2023 4月号 ~片山豊「学び」の本質~

「どこの学校に行けばよいのだろう」

 「世の中、世界的に二極化が進んでいるが、どのようなスキルを持てばよいのだろう」

 「やっぱり、英語は必須ですよね?」

と、保護者の方だけではなく、実に多くの方が「教育」について、悩んでおられるようです。

 学校教育の変化は、「Ver.1.0」~「Ver.3.0」(文部科学省発表)へ移行していきます。この移行は、「Society4.0」~「Society5.0」(内閣府発表)への移行に沿った形で行われています。

 要は、「AI時代に突入する社会に適応するための教育を実施します。」ということです。 

私たちの通常の生活や仕事の場面に、すでに多く入り込んでいる「AI」を有効利用できる「スキル」と「Well-being」の実現を目的とした「教育」を目指しているということです。

 では、今までの「教育」と何が違ってくるのでしょうか。実は、本質的には変わりはないということです。そもそも「教育」の目的は、個人の「幸せ」の追求のはずでした。だから、「学ぶ」ことは辛く悲しいことではなく、愉しいことのはずでした。それがいつしか、辛く、厳しい「苦行」が、「勉強」という形になって、我々の前に現れたのです。

それも、全く否定することはできませんが、「個人の幸せ」という「ゴール」が見えてこないことには、「苦行」は「修行」にはなれないのです。マラソンも「ゴール」があるからこそ、あの長い距離を走ることが出来るのです。

 強いて言えば、今までの「教育」は、設定者にはその「ゴール」が見えていたのでしょうが、利用者には見えていなかったのだと思います。

「なぜ、今このような学習をするのだろう」という素朴な質問が許されなかったのです。

「良薬口に苦し」という言葉がありますが、それとて、「苦い薬」を飲むときに、「健康」な自分の姿がはっきりと確信できるからです。

 が、実は本来の「学び」には、「苦」などないのです。自分の「好奇心」に対する「答え」がそこに待っているからです。つまり、「学び」は「喜び」につながるのです。そして、その「喜び」が更に次の「学び」へとつながっていくのです。これが「生涯学習」の本来のあるべき姿なのです。

 では、どこで私たちは間違えたのでしょう?

それは、この次にお話いたします。

片山 豊

株式会社078 CSO(事業戦略オフィサー)教育事業部長

   

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