子供が「やけど」をしたときの対処法や予防法とは?
子供は活発で好奇心からいろんなものを触りますよね。そのため熱いものをこぼすなど、やけどをしてしまうことが多いです。やけどは大人でもヒリヒリして痛いもの。子供の皮膚は薄いため、やけどによる影響を直に受けてしまいやすいんです。また、普段の生活の中で子供がやけどをしてしまうようなシーンはたくさんあります。
今回は、子供がやけどをしてしまったときに慌てず正しく対処できるように、具体的な方法や冷やす時の注意点、やけどをしないための対策などについてご紹介していきたいと思います。
1、子供がやけどをしたときの正しい冷やし方とは?
大人でもまずはやけどをしたら冷やしますよね。正しい方法についてご紹介していきます。
・10分以上流水で冷やす
・洗面器などで直接水がかからないように冷やす
・衣類を着ている場合は着たまま冷やす
・広範囲のやけどの場合はシャワーを活用する
・氷や保冷剤を包んだ濡れタオルでこまめに冷やす
基本は、やけどをしたらすぐに水道から水を流し、10分以上は冷やすことです。冷やすことで痛みが減り、やけどの悪化を防ぐことができます。しかし小さい子供は冷やしている途中で嫌がったりして10分冷やし続けるということは難しい場合が多いです。そういうときには洗面器を使って、水道の水が直接患部に当たらないようにしたり、氷や保冷剤をタオルで包み、こまめに冷やすといった方法を試してみてください。
10分を目安に冷やしていきましょう。耳のあたりなど流水で冷やせないところは濡れタオルやタオルに包んだ保冷剤などで冷やしていきます。また、衣類を着たままの場合は、無理に脱がせようとすると、やけど部分の皮膚がぺろっと剥がれることがあるので、服は着たままでシャワーを活用して冷やすようにしてくださいね。
2、氷水はNG!?冷やすときの注意点とは?
冷やすときにはいくつか注意すべき点があります。
・氷や保冷剤は直接皮膚に当たらないようにする
・冷えピタは使わない
氷や保冷剤はとても冷たいですよね。直接皮膚に当てると皮膚組織が死んでしまうことがあるので、必ずタオルやガーゼに包んで冷やすようにしましょう。冷却効果を感じられない場合には包むタオルを薄いものにするなどして調整してみてくださいね。
また、やけどをしている部分は皮膚組織がダメージを受けている状態です。やけどの時には、急速に冷やすことが一番良いとされていて、冷却シートはシートに含まれる水分が蒸発する時に熱を奪う作用をするもので、ゆっくりと熱を下げるものなので、やけどには不向きなのです。
3、こんなときは病院へ!
次の症状があったときは病院を受診しましょう。
・広範囲のやけどの場合
・水ぶくれができている
・皮膚が黒く焦げている、あるいは白くなっている
・眼や顔をやけどした
まず、やけどの範囲が広い場合です。全身の10%のやけどを負った場合は迷わずに救急車を呼びましょう。やけどの範囲が全体の何割かというのはピンと来にくいですが、片腕や片足のやけども10%に相当します。背中やお腹は20%とも言われていますね。
次に水ぶくれができているときです。子供はぷくっと膨れている水ぶくれが気になって触ってしまいがちですが、水ぶくれは破れてしまうとそこから感染してしまう可能性があります。水ぶくれができたら、そこをガーゼなどでくるんで保護し病院へ行くようにしましょう。
また、皮膚の色が黒かったり白い場合にはやけどがかなり深いことを示します。子供は大人に比べて皮膚が薄いため、やけどが深くなりやすいです。このような症状が見られたら、自己判断で塗り薬を使う前に病院へ行くようにしてください。
4、子供のやけどは予防をすることが一番大事!
一度やけどになってしまうと、治るまでに時間がかかります。また、子供は皮膚が薄いのでやけどが悪化しやすいです。子供のやけどで一番大切なのは、やけどになることを未然に防ぐということ。では、どのようなときに子供はやけどをしてしまうのでしょうか。
・味噌汁やスープをこぼしてしまった
・熱湯の入った容器を落としてしまった
・子供を抱っこしながらママがコーヒーを飲み誤って子供の頭にこぼしてしまった
・炊飯器の蒸気が出る部分を触ってしまった
・ストーブやヒーターを触った
・ホットプレートに触れてしまった
子供は好奇心でなんでも触ろうとします。それが触ると危険かどうかをまだ理解することができないので、大人がしっかりと危険から子供を守って行く必要があります。こう見るだけでも、子供がやけどをする場面はたくさんありますね。やけどを予防する具体的な対策についてご紹介します。
・子供が手の届くところに熱いものを置かない
・家電の配置を見直す
・ストーブの周りには策を設置
・使わない時には家電のコンセントを抜いておく
・子供が高いところに登れないように椅子は片付ける
まだ届かないだろうと思っていても、子供の成長スピードは速く、身長が伸びたり、背伸びをすることで自分の身長よりも高い場所に手が届くようになります。そのため家電の位置を見直したり、手が届きそうなところには熱いものは置かないなどの対策が必要です。
また、子供は知恵を使って椅子に登って触ろうとすることもあるので、定期的に家具の配置も見直すことも必要ですね。ストーブなどを設置する時には、柵をつけるなどして安全に配慮しましょう。一度、子供と同じ高さにしゃがんでみて家の周りを見渡してみてください。子供の目線で見てみるとそれまでは気づかなかった危険な箇所がきっと見つかります。子供が安全に過ごせる環境を提供していきたいものですね。
今日のまとめ
1、子供がやけどをしたときの正しい冷やし方とは?
2、氷水はNG!?冷やすときの注意点とは?
3、こんなときは病院へ!
4、子供のやけどは予防をすることが一番大事!
子供がやけどをしたときの対処法や予防法などについてお話をしてきました。子供は予期せぬ行動をするものです。大丈夫だろうではなく、これを触ったらやけどをしてしまうかも、と常に意識しながら、環境を整えていくことが大切です。やけどの直後は慌ててしまいますが、落ち着いて行動することが大事です。