教育コラム5月号~片山豊

「食育」の教育効果について

食は人間の生命を維持するだけでなく、心と身体の健康にも深く関わっています。近年、食生活の乱れや食品安全の問題が社会的な課題となっており、食育の必要性が高まっています。食育とは、食に関する基礎知識や正しい判断力、食べることの喜びや感謝の気持ちなどを育む教育のことです。食育は学習者に多くの教育効果をもたらしますが、ここでは保健衛生と感性の育成と科学的観察力と探求学習(PBL)における教育効果に焦点を当てて紹介します。

保健衛生と感性の育成

食育では、食物の栄養価やエネルギー、バランスのよい食事の組み合わせなど、食に関する科学的な知識を学びます。これにより、学習者は自分の健康を管理し、生活習慣病や肥満の予防に役立てることができます。また、食育では、食品の特徴や味わい方、食事のマナーや作法、食文化や伝統など、食に関する文化的な知識や感性も学びます。これにより、学習者は食べることの楽しさや美しさ、食材や調理者に対する感謝や尊敬、他の国や地域の食文化への理解や興味など、豊かな感性を養うことができます。

科学的観察力と探求学習(PBL)

食育では、食材の産地や生産過程、食品の原料や加工方法、食品ロスやフードマイレージなど、食に関するさまざまなテーマを探究する機会があります。これにより、学習者は、現実の問題や現象に対して自分で課題を設定し、仮説を立て、データを収集し、分析し、結論や提案を導き出すという科学的な思考プロセスを身につけることができます。また、学習者は、自分の興味や関心に基づいて主体的に学習するとともに、他の学習者や教師、地域の人々などと協働しながら学習することができます。これは、探求学習(PBL)と呼ばれる教育方法に沿ったもので、学習者の能動性や創造性、コミュニケーション力や問題解決力などの21世紀型スキルを育むことができます。

まとめ

食育は学習者に多くの教育効果をもたらしますが、特に保健衛生と感性の育成と科学的観察力と探求学習(PBL)における教育効果は大きいと言えるでしょう。食は人間の存在や社会と密接に関わっており、食について学ぶことは自分や他者、自然や文化について学ぶことでもあります。食育を通じて、学習者は自らの健康や感性を高めるとともに、社会や環境に貢献する力を育てることができるのです。

078保育園では、日常生活活動としての「食」にスポットを当てるとで、園児には、学ぶ面白さや興味関心が自発的に作用することで、小学生以降に用意されている「主体的な学び」へとつなげていきます。また、健康管理の大切さを保護者の皆様と共に考えることが出来るようにプログラムいたしました。

株式会社078 CSO(事業戦略オフィサー)

教育事業部長 片山豊

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