教育コラム7月号~片山豊

令和の幼児教育はどうあるべきか

令和という新しい時代に入り、日本の学校教育は大きな変革を迎えています。2020年からは新学習指導要領が施行され、「主体的・対話的で深い学び」や「アクティブ・ラーニング」などのキーワードが注目されています。また、2030年に向けて「令和の日本の学校教育の構築」というビジョンが提唱され、個性や多様性を重視した柔軟で創造的な教育の実現が目指されています。

このような社会的な要請に応えるためには、子どもたちが生まれたときから多様な経験や刺激を受けることが重要です。その意味で、幼児教育は今後の日本社会における基盤となる教育段階と言えるでしょう。しかし、現状の幼児教育にはさまざまな課題があります。例えば、待機児童問題や保育士不足問題、保育料の高さや格差、教育内容の質や均一化、保護者の参画や支援などです。

これらの課題を解決するためには、幼児教育を単なる保育や学習の場ではなく、子どもたちの成長と発達を促す豊かな環境と捉える必要があります。そして、幼児教育を「生涯学習」や「日本型Well-beingの実現」という視点で捉え直す必要があります。

生涯学習と幼児教育

生涯学習とは、人生のあらゆる場面や期間で学ぶことを意味します。つまり、学校だけでなく家庭や地域、職場や趣味など、さまざまな環境で学ぶことを重視する考え方です。生涯学習は、知識や技能だけでなく、自己や社会との関係性や価値観にも影響を与えます。したがって、生涯学習を促進するためには、人間の一生を通じて変化するニーズや目標に応じた多様な学習機会や支援体制を整備することが必要です。

幼児教育は、生涯学習の最初の段階と言えます。幼児期は、子どもたちが身体的にも精神的にも急速に成長し、自我や認知、感情、社会性などを発達させる重要な時期です。この時期に得た経験や刺激は、子どもたちの将来の学習や生活に大きな影響を及ぼします。そこで、幼児教育では、子どもたちが自ら主体的に探究し、問題解決し、表現し、協働し、評価し、反省し、改善し、楽しむことができるように、適切な指導や環境を提供することが重要です。また、子どもたちが自分の興味や関心に基づいて学ぶことを尊重し、多様な個性や能力を認めて育てることが重要です。さらに、子どもたちが自分の感情や考えを理解し、他者とのコミュニケーションや共感を深めることができるように、適切な関係性や支援を提供することが重要です。

株式会社078 CSO(事業戦略オフィサー)

078保育園教育事業部長

片山 豊

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